白銀の太陽、黄金の月(4)
翌日早朝。
まだ空は深淵の碧さで埋まり、
星と月の明かりが辺りを薄く照らしていた。
「しかし、9ちゃんはこんな時間に元気だなぁ」
「私元々朝方だからねー。」
「んで、昨夜君たちは何を話してたのかなー?」
世羽は交互に火竜の兄妹と九曜を見る。
「えへへー、それはナイショ!」
九曜は何やら火竜の方を見る。
視線の合った一人と2頭は怪しい笑みを浮かべていた。
強行型ネコ車と快速気球を乗り継ぎ、
世羽たちが森丘に着いた時には空は薄いオレンジから抜けた青空が覗いていた。
「9ちゃん、通訳お願いね。」
九曜は無言で頷くと、火竜の前に立った。
もう大人よりも少し大きくなった兄妹はじっと世羽を見つめていた。
「ボクはルナとソルのママじゃないんだ。
もう見た目でも解っていると思う。
でも悲しむ事はない。
この美しい世界で君たちは、
これから力を合わせ、
生きていって欲しいんだ。
ボクは…ボクはそれでもキミたちを愛しているよ。
でも、一緒には生きていけないんだ。
ボクは…キミたちを狩るハンターなんだから…
ハンターと竜は共には生きていけない。
ボクのたった一つのお願いがあるんだ。
辛いこともあるだろう。
でも、たくさんの現実や外敵に負けないで欲しい。
最も大切なことは『生き延びること』
そして自分たちも沢山の子供を産んで欲しい。」
ルナは時折九曜の言葉を聞きながら、
消えそうな声でキューと鳴く。
「さぁ、もっと奥にねぐらに良さそうな洞窟がある。
キミたちはキミたちの世界へ還るんだ!」
自分の未練を振り払うように世羽が声を荒げる。
火竜の兄妹は九曜に何か伝えると、
「マ…マ… バィ…バィ…」
と聞こえるような鳴き声を上げて空高く舞い上がっていった。
風圧の消えた後にはカンタロスの軋り声だけが響いていた。
続く
まだ空は深淵の碧さで埋まり、
星と月の明かりが辺りを薄く照らしていた。
「しかし、9ちゃんはこんな時間に元気だなぁ」
「私元々朝方だからねー。」
「んで、昨夜君たちは何を話してたのかなー?」
世羽は交互に火竜の兄妹と九曜を見る。
「えへへー、それはナイショ!」
九曜は何やら火竜の方を見る。
視線の合った一人と2頭は怪しい笑みを浮かべていた。
強行型ネコ車と快速気球を乗り継ぎ、
世羽たちが森丘に着いた時には空は薄いオレンジから抜けた青空が覗いていた。
「9ちゃん、通訳お願いね。」
九曜は無言で頷くと、火竜の前に立った。
もう大人よりも少し大きくなった兄妹はじっと世羽を見つめていた。
「ボクはルナとソルのママじゃないんだ。
もう見た目でも解っていると思う。
でも悲しむ事はない。
この美しい世界で君たちは、
これから力を合わせ、
生きていって欲しいんだ。
ボクは…ボクはそれでもキミたちを愛しているよ。
でも、一緒には生きていけないんだ。
ボクは…キミたちを狩るハンターなんだから…
ハンターと竜は共には生きていけない。
ボクのたった一つのお願いがあるんだ。
辛いこともあるだろう。
でも、たくさんの現実や外敵に負けないで欲しい。
最も大切なことは『生き延びること』
そして自分たちも沢山の子供を産んで欲しい。」
ルナは時折九曜の言葉を聞きながら、
消えそうな声でキューと鳴く。
「さぁ、もっと奥にねぐらに良さそうな洞窟がある。
キミたちはキミたちの世界へ還るんだ!」
自分の未練を振り払うように世羽が声を荒げる。
火竜の兄妹は九曜に何か伝えると、
「マ…マ… バィ…バィ…」
と聞こえるような鳴き声を上げて空高く舞い上がっていった。
風圧の消えた後にはカンタロスの軋り声だけが響いていた。
続く

