正ちゃんがこんなに美味だとは知らなかったのです!
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2008-03-04 Tue 07:25
「ジャーナリストさんが、こんな辺鄙な所まで…何しに来なさって?」
頬を土埃で汚した歳のややいった小柄な男は訝しそうに商店の銘入りの手拭いで額の汗を拭いながら名刺を訝しそうに見て答えた。
「先日畜産関係で被害に遭われたとかで…、宜しければ現場でも見せて頂ければ、と思 いまして…」
少し細身の黒いジーンズに黒いジャケットを羽織ったやや短めのオールバックの男はサングラスを胸ポケットにかけながら少しはにかんだ営業用の笑顔を見せて言った。
「変わった人もおるもんだね…、ウチの牧場はすぐソコにあるから見てくとええわ。」
いつのものか解らない魔法瓶から麦茶を注ぎながら小柄な男は言った。
「すいません、助かります。」
黒ずくめの男は一礼すると踵を返して小屋に向かった。
見たかったもの、確かめたかったもの、それは整った厩舎には無かったが、すぐにそばの竹林で見つける事ができた。牛や豚の獣か何かに襲われた死体。夏場という事もありすでに凄まじい腐臭を放ち、虫が沸いていた。男は無言で一眼レフのシャッターを切り続ける。枯れ木で少し傷口を覗いてみるが、とても判断できる状態ではなかった。「なにか大型の顎」に囓られたと言う程度しか解らなかった。
 男の名は草薙 翔と言った。ジャーナリストとは言いながらも専ら怪奇現象やそう言った類の記事を雑誌に売り込んでは生計を立てていた。この場所――、古くは遠野と呼ばれた土地には家畜の変死体が頻繁に出ているという情報が入ったからだった。異能の力の為ではなく、自分の直感と感覚が僅かな文才と加算される事で収入になるからだった。
 それから暫く数件の農場を回って見たが、どこも特にこれといった手応えはなかった。

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